SPECよりも面白い!TBSドラマ『ケイゾク』の魅力
どうも、朝倉です
ここ最近Amazonプライムでドラマ『ケイゾク』を観ていました
すっげー面白かった!
実は初見ではなくずっと昔に一度視聴していたのですが、当時は理解が追いつかなかったんですよね。でも雰囲気が好きだった記憶はあったので改めてしっかり見たら面白いのなんの
SPECより面白い!とかあんまり比較するのも良くないですが、SPECは見たけどケイゾクは見てないなんて人も多いと思いますのでその層に訴えていきたい
ケイゾク面白いよ!
ケイゾクはどんなドラマか
東大法学部卒の新人刑事柴田純(中谷美紀)が警視庁捜査一課弍係と呼ばれる部署に配属されるところから物語は始まる
この弍係で扱う事件は通称『ケイゾク』と呼ばれる事件を担当しており、ケイゾクとは「現在も鋭意継続捜査中」のこと
つまり、事件自体は解決の見込みが無く捜査は事実上迷宮入り。しかし被害者の手前捜査打ち切りとは言えないので形だけ捜査をしているように見せかけ時効待ちをしている状態。言わばクレーム処理係である
主人公の柴田はとにかく鈍くさく、風呂に入らないので頭も臭く、方向音痴でロマンチストでミステリーマニアな天才と強烈なキャラクターをしていて
そんな彼女が普段威張り腐っている捜査一課が音を上げたトリック仕掛けの難解事件を次々と解決していく痛快ミステリーコメディー
と思って見ていると痛い目にあう!!
序盤から細々と不可解な伏線描写はあるんだけど、それが丁度中盤6話あたりから吹き出して一気に作品の雰囲気が変わるんですよ。前提知識無しで見てたら「え?」ってなる。火曜サスペンスと思って見てたら混乱しますよ
このように刑事ドラマで普通に事件解決していくと見せかけて、実は序盤には伏線が散りばめられており、ラストに向けて大きな事件が動き出しているみたいな作りは今でこそそんなに珍しくもないかもしれない
知っている限りアニメでは攻殻機動隊S.A.C.やPSYCHO-PASS、ドラマではアンフェアなど思い当たるけど当時としては相当珍しかったんじゃないかな
ケイゾクの面白いポイント
完全に僕の主観になりますが、面白かったポイントを挙げていきたい
なるべくネタバレしないようにしますがどうしても気になる人は目を閉じて読んで下さい
演技力の相性がいい
どう言ったらいいか迷って演技の相性なんて聞き慣れない言葉を使いましたが、役者の皆さん演技上手いんですよ
渡部篤郎は正義感と狂気と熱血と冷静が入り混じった複雑な役どころを見事に演じきっていて圧巻です。本当ね、終盤とか凄いっすから。撮影大変そうだなってのも含めて
他のキャストも全員凄い。ラストに向けてどんどんシリアスにはなっていくんですが、そこまでは堤幸彦作品らしくコメディーが半分くらい入ってるんですよ。コメディーとシリアスの強烈な温度差を演じきってる
シリアスも度が過ぎるとコメディーに見えかねない。難しいところを上手く演出しているのは素晴らしい
あと特筆したいのが鈴木紗理奈ね。自然。上手。柴田の姐さんのような立場ながら実はミステリアスな部分もある演技をきちんとこなしました。めちゃイケのイメージ強いから驚き
何年越しで驚いてんだっつーね
こうやって全ての役者さんの演技が自然に見えると、単純に演技が上手いからってだけでもない気がしてくるんだよね
役とキャストが絶妙に合ってたとか、演出が上手かったとか、作品全体の雰囲気が良く出来ていたとか、総合的な相性がとても良かったからこそ微塵も違和感なく自然に見れる作品になっていたんだと思います
掛け合いが面白い
大好きなTRICKと同じ堤幸彦さんの作品なので当たり前と言えば当たり前なんですが、コメディー部分がシュールで面白かったです
いつも生魚と剥き出しの包丁持ってうろついてるおっさんがストーリーに絡んで来たらどうしようかと思ってたもの。何かと善良な市民は生魚と包丁持って登場します
主役の柴田と真山の掛け合いは、柴田の天然ボケと真山のキツすぎるツッコミに中毒に陥る視聴者が多発し、放送終了後「またあの二人が見たい」現象を巻き起こしました
うん、わかる。良かった。柴田がボケるとすぐ頭叩いて「ひゃっひゃっひゃっ」って笑ってる真山のキャラいいわ。柴田が遅刻するたび本当に嬉しそうに「死んだ? 死んだ?」とか言ってるし
他にもSPECで続投する竜雷太演じる野々村係長もボケキャラとしていい味出してるし、なんでもない会話がいちいち面白いんですよね。終わってしまったのが悲しいです
だから何年越しに悲しんでんだ
終盤の『謎』
最後はとても複雑な事件になっていきます
柴田や真山も刑事として推理するだけではなく、当事者として巻き込まれていくので全貌をわかりやすく整理してくれる人がいない。ボーっと見ていると何が起こってるのかわからなくなりがちなので注意
ネタバレしない主義なので詳しくここが見所! など語ることは出来ないのですが、是非集中して御覧下さい。それでもわからなくて調べて下さい。小説版読んで下さい。それでもわかりませんでした
それが前回視聴時の僕の姿です
改めて今回観てみたら「そんなに難解か?」と思わなくもないですが、もしかしたら初回視聴時にはそのようになるかもしれません。連ドラSPECよりは難解です。劇場版SPEC結よりはわかりやすいかな?
映画と小説について
ケイゾクには本編連ドラの他に、TVスペシャル版、映画、小説があります。一応漫画もあるらしいけど割愛
TVスペシャル版は現状Amazonプライムで見れないので僕も見ていないのですが、映画と小説については体験済みなので少し説明を
興味が無ければ飛ばしてもらっていいです。結論はドラマが一番おすすめだし、ドラマだけ見ればいい作品だと思ってます
小説版ケイゾク
ドラマと小説どちらが原作ということはなく、ドラマ『ケイゾク』の脚本家であった西荻弓絵という作家さんが小説にしたのが小説版『ケイゾク』
作品が世に出た時系列としてはドラマ→小説です
内容も特にTVドラマ版と違うということはなく、補完するような形で綴られている
ただねー、正直ちょっと読みにくいんですよ
「ドラマでわかりにくかったから小説で補完しよう」はおすすめできない。僕のように混乱するかもしれない。最後のページ捲ってから頭抱えましたからね
ドラマをしっかり見て理解して、それでも更に作品愛が止まらないのならばおすすめです
劇場版ケイゾクBeautiful Dreamer
序盤はいつものケイゾクです。殺人があって、容疑者がいて、トリックがあって、柴田が解決に挑む。しかしドラマと同じように後半から様相は一変・・・
えー、難解です。ドラマ本編は難解でありつつも一応辻褄が合うようになっているのですが、映画後半はもう辻褄というかほぼポエム? エヴァのラストに近い、何が起こってるのかわからずポカーンと置き去りにされている感がある
それでも一応解説しようと思えば出来るのだが、どうしてこのような映画になったか理由の本命はズバリ『慰安旅行』だと思う
ロケ地は沖縄宮古島。季節もいい感じで海も綺麗。ドラマで出ていた役者さんも何人かラストにちょこっと出演しており、多分クランクアップのあとみんなで楽しく南国リゾートを楽しんだことだろう
サブタイトルのBeautiful Dreamer。思い当たるのはサブカル界隈ではレジェンドになっている押井守の映画「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」である
簡単に言うと何でも理想通りになる夢の世界を飛び出して、それでも現実を生きるという作品
この映画がクリエイターに与えた衝撃は大きく、リスペクト作品はそれこそ数多く存在している
ケイゾクが押井守のビューティフルドリーマーを意識してタイトルを付けたのかは不明だが、『映画ケイゾク』は初め作られる予定はなく、ファンの声に押されて製作が決まった経緯がある
そんなファンへ向け「ケイゾクという夢は終わったんだ」というメッセージに見えなくもない
その後しれっと続編のSPEC作るわけですけど
まとめ
なんと言ってもケイゾクは完成されている作品です。中谷美紀さんが歌う主題歌と静止画が次々に切り替わる映像センスは今でも評価されている素晴らしいOP
映画も別に見なくて良し!
SPECはねー、戸田恵梨香の演技が受け付けなくてねー・・・表情も声もオーバーというか。役が固まってないというか。典型的な「日本人がやる駄目な演技」って感じちゃいました。LIAR GAMEは結構好きなんですが
現在SPECの続編にあたる『SICK'S 恕乃抄』がTBSなどが運営する動画配信サイトParaviで配信されています。僕はまだ見ていません
料金は税込み月額999円! うーん、高い!
Amazonプライムなら月額400円、年間3900円でケイゾクからSPECまで、ケイゾクTVスペシャル版を除いた全てのドラマ、映画作品が見放題です
TBSの配信サイトが始まったのでAmazonとの契約終了次第プライムからは動画が消え、Paraviで配信するようになるかもしれません。1ヶ月無料期間もあるのでなるべく早く見ておいた方がいいかも
登録はここから
※追記
案の定Amazonプライムビデオからは見れなくなった模様。残念!
Paraviで多分見れると思いますので検索してみましょう。僕は登録してないので詳しくはわかりませんが。