自動車教習所で学んだ失敗することの大切さ
どうも、軽四です
今日は殆ど過去の思い出し日記のような記事です
興味の無い方は上半身裸になり「ワシは負けることが許されん漢じゃけぇ」とか言って下さい。かっこいいですね
さて、僕が免許を取った時の話です。合宿でマニュアル免許を取りました
この教習所での生活では沢山面白い経験をして、初対面の人と仲良くすることの楽しさを知ったりもしたのですが
そのあたりはまた今度気が向いたら書くとして今回は普通に良い話っぽいのを書こうと思います
まだ教習が始まってすぐの頃、仮免も取っておらず教習所内のコースをくるくる回っておりました
もうね、マニュアル難しすぎ!
何? こんなのみんな乗ってんの?
大人ってすげーーー!!
合宿に来る前に持っていた謎の自信
「まー余裕だわー俺グランツーリスモやってっし、よゆーだわー」
感は消え失せ、毎日ビビりまくりながら車に乗っておりました
つーか明らかに運転経験者っぽいやついるし。お前絶対無免で乗ってただろ
思えば幼い頃、遊園地のゴーカートで盛大に事故った記憶を完全に封印していたのが仇となりました。運転は遊びじゃねぇんだよ!
そしてその日、カリキュラムには「S字」の文字。やべーよ。絶対難しいやつだよ
もう完全にブルっておりました。わかります? S字
こういうコースを走ります
今にして見ると「こんな道路ねーよ」とツッコミたいですが、技術を磨くためには挑まねばなりません
教習車の助手席には60代くらいのおじいちゃん教官。声も大きくハキハキとしていて、教習所の教官にありがちな威圧的な感じもないのが救いでした
本当怖い教官は怖いですからね。耳元で怒鳴るし。それで萎縮してパニくるんすよこっちは!
てめーグランツーリスモだったら負けねーからなおい!
教習が始まりまずは慣らしで適当にコースを一周。おじいちゃん教官はニコニコしながらアドバイスをくれます
そしていよいよ魔のS字カーブへ
上の画像で道路とコース外では10cmちょいほどの段差があるように、その教習所でもそのようになっていました
完全にビビりまくり、左足が攣りそうになりながら徒歩以下のスピードで徐行する僕
「もっと(内側に)寄ってみ」
教官から謎の指示が飛びます。戸惑ったものの、自分の走っていたラインが中央からずれていたのかと、少しハンドルを左に修正
「もっともっと」
「えっ?」
いやこれ以上は明らかに寄り過ぎ! 落ちるって! この爺さん酒でも飲んでんのか?
「ほれ、もっと寄れ!」
「落ちますって!」
「大丈夫だからもっとだもっと」
そこまで言うならもう知らんと、左にハンドルを切る
スーーー・・・ガタン。段差を落ちてエンスト
ほらぁー言ったじゃんかぁー!
爺さんの方を見るとニコニコしている
「どこまで行ったら落ちるか、わかんねぇから怖いんだ。今のでわかったろ?」
衝撃でしたね。確かにわかった
自分ではもうこれ以上寄れない、限界だと思っていた地点から更に左にハンドルを切って進むと、思っていた以上にまだ余裕があったことがわかりました
自分の感覚での限界と本当の段差との間にある、感覚のズレを身をもって体験することが出来た。爺さんすげぇ!
この後教習所を卒業するまで試験などでもS字を幾度となく通りましたが、苦手意識もなく一度も失敗することなく無事免許を貰えました
当時僕の中ではこの「失敗して学ぶこと」は教習所内での話でしかなく、あまり気にしていなかったのですが
それからしばらくしてこの体験を思い出すことが増えました。人生においても大事なことのように思えてきたからです
「一度失敗してみる」「あえて失敗してみる」のは非常に沢山の情報を自分にもたらしてくれます
自分は完璧主義的性格でした。失敗を極度に恐れていましたし、それが精神的な負担にもなっていました
ですがこのお爺ちゃん教官が僕にやらせた、あえて脱輪させる教えのお陰で失敗のメリットを具体的に体験出来、いくらか完璧主義もやわらいだように思えます
まーなんでもかんでも一度失敗してもいいじゃん! とは言えない世の中なんですけれど
なんでもない自動車教習で得られた人生をちょっと変えたかもしれない体験について日記のように語ってみました
あの時担当して下さったお爺ちゃん教官、ありがとうございました
でも質問したら急にヒスって膝つねってきたババア! お前は許さんからな!