世の中褒めロボ

様々なことを褒めたり褒めなかったりするブログです

ドラマを観てたら平気で『黒歴史』という言葉が出てきた件

 どうも、ヒゲです

 

 皆さん『黒歴史』って言葉は知っているでしょうか。
 何気に認知度はかなりあるのではないかと思います。仮に知らなかったとしても字面からなんとなく想像がつくっちゃつく。

 要は

  • 消したい過去
  • ネガティブな歴史
  • 悲惨な時代

 などを表す便利な言葉。わかりやすい!使いやすい!

 

 でね、私アマプラでドラマを観ていたのですよ。dele(ディーリー)という山田孝之菅田将暉ダブル主演のかなりシリアス寄りの作品でした。

 

 面白かったんですが、それは置いといて作中で『黒歴史」って言ったんですよ。

 しかも割と使われがちである「若かりし頃の恥ずかしい過去」のような意味ではなく、シリアスな意味での「登場人物のネガティブな過去」として使用されていました。

 

 ほう、と。

 ふむ、と。

 思い返してみれば最近バラエティなどでも度々耳にしていたような気がする。あまりに自然に使うから意識してなかったわ。自然に黒歴史言うもんだから。

 

 なんでこんなつっかかるかというと、今や辞書にも載っている『黒歴史』というこの言葉。
 実は日本における語源はこちら

 

 ∀ガンダムだからなんですね。この絵の構図ほんと好き。

 有名なので知っている人は知っていると思うけど、知らない人もいるでしょう。黒歴史の語源は∀ガンダムなのです。

 

 観ていない人も多いと思うので軽く∀ガンダムにおいての黒歴史について解説しますわ。
 まずガンダムという作品自体が現代より未来の時代を描いたSF作品です。
 で、アムロの時代からして未来な作品の、更に何千年と未来を舞台にしているのが∀ガンダム

 『ガンダム』の歴史はすなわち戦争の歴史であります。それら(∀時代から見て)過去の陰惨な戦争の歴史を指して『黒歴史』と呼んでいるわけです。*1
 つまり使い方としては「消し去りたい恥ずかしい過去」のようなコミカルな意味合いよりもシリアスな「ネガティブな歴史」の方がオリジナルの意味に近いんですな。

 

 何が不思議かってね、この∀ガンダム、一応ガンダム作品なのでそれなりには知名度がありますが、そこまで国民的アニメでもない。私は大好きですケド。絶対観るべきだと思ってますケド。
 あまり視聴者の多くないアニメから生まれた新語がシリアスなドラマでまで使われるようにまでなる。そんなケース私は他に知りません。

 

 名台詞が広まることはあっても、新たな熟語として広まるのは珍しいのではないでしょうか。
 『中二病』なんかも伊集院光のラジオが元ネタとして広まったらしいですが、それでもドラマで使うかというと難しいかなって。

 

 

 で、だから何って別にオチなんかないんですが、一つ豆知識を。

 黒歴史という日本語を作ったのは∀ガンダム(おそらく富野監督)で間違いないようなのだけれど、実はこれにも元ネタがあります。
 元ネタというかもうそのまま、英語でBlack Historyという言葉があるんですね。∀ガンダム以前から使われていたようです。

 英語でのBlack Historyは主に黒人の歴史という意味で使われるようですが、∀ガンダムで使われているのと同じようなネガティブな歴史という意味でも合っているようです。
 つまりこれをそのまんま直訳したんですな。

 そんな感じで。ではでは。

 

 

 ……

 ∀ガンダムみろよ!

 あとdele(ディーリー)もみろよ!

 

 

*1:特に初代ガンダム一年戦争は文字通り一年の間に世界人口の50%が死亡した地獄のような戦争。太平洋戦争が6年間で3%程なのを考えると地獄過ぎる。