世の中褒めロボ

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新幹線の手荷物検査って意味あんの?

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どうも、テロリストです

 

 

先日新幹線車内で刃物を持った男が暴れ乗客を殺傷する事件が起こりました。

そんなに熱心にニュース張り付いて情報収集したわけでもないので、この事件の知識や考察に深いわけでもないのですが、手荷物検査意味あるのかなーって。

 

「手荷物検査しろ!」なんて誰が煽ってるのかわかりませんが、いくつか検索してみた結果意外と新幹線の手荷物検査に関して世間は冷静な判断なようです。

僕と世間の結論合うの結構珍しい。

「これだけ多くの利用客では無理だろう」

「利便性が損なわれる」

こんな意見が多い印象。

勿論検査した方がいいという方もいましたが、どちらかというと少数で7:3か8:2くらいで検査しない派が多いような。ざっくりですが。

 

事件が起こったJR東海の判断も同じようで、手荷物検査の実施は現実的に厳しいとして何か別の対策を模索していくようです。

 

僕の意見としても同じ、というか多少利便性が下がったとしても事件が減るならやった方がいいとは思うのですが、事件は減らないので意味ないんじゃないかと思うのですよ。

 

 

新幹線で手荷物検査しても事件は減らない

どうして事件は減らないと思うのか。

いやね、厳格に検査したら新幹線車内で暴れるような単純な事件は減ると思う。

新幹線での事件は減ります。

でも犯人の立場になってみると、絶対に新幹線でなければいけない理由って別に無いんですよね。

 

新幹線のチェックが厳しいなら在来線でいいし、そっちも厳しくなれば何かイベント会場でいいし、そこも厳しいなら人の多い路上だっていい。

何なら手荷物検査で混み合ってる駅構内で暴れたっていいわけだ。

車中という一定の環境内ではいくらか安全性が高まったとしても、社会全体で見た事件の発生件数と被害者数は減らないんじゃないかと思う。専門家じゃないから確かじゃないけど、普通に考えればそうなる。

 

我々被害者になる立場からすると新幹線で移動中事件に遭遇する確率がほんの少し下がるかわりに、それ以外の場で事件に遭遇する確率がほんの少し上がる。

『決して新幹線があったから起きた事件ではないこと』

プラマイゼロ。コストかけてやる話じゃないですよね。

 

 

重大テロ事件には対処出来ない

手荷物検査では大きな事件には対処出来ません。

例えば周到に計画された強力な爆薬を使った爆破事件とかね。

新幹線の駅数は全国で109。手荷物検査の結果犯人が在来線に変更したら意味がないので、そちらでも検査をするとなると在来線駅数は9500。

乗車率の高い路線は多くないだろうけど、それでも改札を通る時しか検査しないのであれば相当数の駅で手荷物検査を実施しなくてはならない。500とか1000とか。

 

正直空港ですら地方では検査適当なところあると思うけど、その何倍の数で確実な検査するの無理ですよね。

X線やら目視確認するにしても判断するのは人間で、国内には存在しないどこかの施設で相当訓練を積んだプロでなければ偽装隠蔽して持ち込まれようとしている爆発物を発見するのは困難だと思います。

それを1000駅×交代人数分。

 

「手荷物検査した方がいい」という意見には「もし爆弾だったらどうするんだ」のようなことを言っている方もいますが、爆弾ってそう簡単に見てわかるものじゃないですよ。

鞄パカって開けてダイナマイトみたいな筒に赤と青の導線繋がって中央にデジタルのタイマーあるような爆弾入ってないっすよ。

ガソリン入ったポリタンク持ち込もうとしてるならまだしも、爆弾や毒物を検査で見つけるのは今はまだ人員と技術的な問題で現実的じゃないですね。せめて飛行機のように手荷物は別車両までしないと。

 

守るべきはまず運転手

あまり電車や新幹線に詳しくないのですが、運転席結構無防備ですよね。新幹線はまだしも特に在来線。

あれちゃんと防弾になってんのかな?

テロを危惧するならまずそこから。運転席が乗っ取られたら乗客全滅。追突でもしたら更に被害は広がります。

旅客機の操縦席は防弾は勿論、爆弾でも開かないそうな。そこまでやれとは言いませんが、防弾くらいにはしておきましょ。もうなってたらすみません。

何かあった時外部から車両を停止させるシステムはあるのでしょうか。聞いたことありませんが。

 

2005年に起こった福知山線脱線事故。もう13年も前なので知らない人も多いかもしれませんが、電車がカーブで脱線し死者107名、負傷者562名の大きな事故となったものです。

事故の原因は運転手の故意であるとか車両故障であるとか様々な検証がされましたがはっきりとした原因はわかっていません。

あれから13年なので対策も行われたとは思いますが、外部から異常を検知し停止させるシステムには限界があることもなんとなく見えてきます。やっぱり運転手は色んな意味で重要ですね。

 

まとめ

ということで、僕個人の意見としましては

『手荷物検査はあまり意味が無いのでやらない方がいいんじゃないっすか』

でした。

 

ただ、この手の事件は模倣犯が出やすいんですよね。一時的に新幹線は若干事件遭遇率が上がるかもしれません。

今回の事件も2015年に起きた新幹線車内焼身自殺事件の模倣であるとも見れるでしょう。

そういう意味でもJR東海が決めた警備員巡回強化は妥当なところじゃないでしょうか。

 

「新幹線厳しくしても電車でやるだけじゃん」

とは書きましたが、今回犯人も何かしら考えた上で新幹線で事件を起こしたわけです。

これは完全に想像ですが、何故犯行場所として新幹線を選んだのかその動機は『社会に打撃を与えられるから』かと思います。

往来と比べ特に襲いやすいとも思えず、密室なので突入されれば確実に取り押さえられるので犯行後逃げることも出来ません。

 

新幹線という日本が誇る公共交通機関の信用を失墜させたかったってところでしょうか。まぁそれが難しければ他狙っただけとの考えは変わってませんが。

手荷物検査やるとして利益が落ちても目的達成ですし、検査やらないとして乗客が離れても目的達成。こうして話題にしている時点で社会の負けですね。

 

おわり。